北と南の女神さま・1
中国民間信仰の二大女神さまとして、南方の媽祖さまと北方の碧霞元君(へきかげんくん)さまというのがいっらしゃるらしい。神様についてはまったく知らないが、ひょんなことから最近、両方の廟会を見に行く機会があったので、ちょっと紹介してみる。
福建省莆田市湄州島媽祖廟廟会
2011年4月23日。媽祖さんは海の女神、交通の守り神らしい。その故郷である莆田湄州島。彼女の誕生日が農暦(旧暦)3月23日(今年は4月25日にあたる)で、毎年その前15日間、盛大な廟会があると聞いたので行ってみることに。
2010年に開通したばかりの動車駅。無駄にでかい。
動車駅からタクシーで30分、文甲碼頭という港に着く。70元。この趣ある漁船。。。たしか、先日の船長事件て、福建の船じゃなかったか。きっとこんなぼろ船だったんだろう。。。
廟会期間最後の日曜日だったこともあり、フェリー乗り場はものすごい人出。フェリー運賃9元、入島料50元をここで払う。「○○鎮進香団」と書いた幟や襷が目に付く。なにやら自分の村の媽祖像に里帰りをさせるらしく、神輿やカゴに載せた媽祖像を持ったグループがたくさん。
フェリーはもうぎっしり。普段は一時間に一本のようだが、この日はありったけの船フル稼働。
30分ほどで湄州島着。人がたくさんで、お祭りの雰囲気。
線香を売る店だらけ。
シャコの天ぷら、一匹1元。殻ばっかりで食べるとこなかった。。。
湄州島の地図。「媽祖文化園」に入るのにさらに30元。
この馬鹿でかい巨大媽祖像は「媽祖文化園」の中になるので、この巨大媽祖さんに会いたければ入場を。
普通に参拝するだけならば、入島料のみでOK。白く煙っているのは、線香の煙。
無料でのお粥のふるまい。本来、信仰ある人がいただくべきものだろうが、興味本位でいただいてみた。
(衛生上の不安はさておき)高菜など入っていてなかなか美味しかった。結局、お昼はこれで済ますことに。他に食べるような場所もあまりなかったので。
廟前の広場では、各地からやって来た進香団?による踊りの奉納?がおこなわれ、盛り上がっていた。
地元の劇も上演、奉納されていた。
媽祖廟(天后廟)はものすごい人だかりで、みんなそれは熱心に参拝していた。線香をあげ、背負ってきた供物(リュックに果物やお札、紙銭なんかを詰めてかついできてる)を捧げ、祈る。
これは文甲碼頭にあった小さな天后廟。
屋根の装飾っぷりがなんとも南方らしい派手さですてき。
日本人の信仰へのこだわりの無さ、見境の無さは大概だが、中国でもいつもそれを思う。祈りの熱心さは中国の方が上かもしれないが、仏教寺院でも、道教の廟でも関帝廟でも、どこでも建物の様式や神様の種類、参拝の方式などがごちゃまぜ。そして金ぴかで、「発財」の文字が目に付いて、神様だらけで、正直あまりありがたみを感じない。
仏教寺院ではぎりぎり、なんとなく脱帽して参拝してみる気になるのだが、雑多な廟では神様が多すぎてなんだか敬虔な気持ちが起こらず「ふ〜〜〜ん。」と思って真新しい像を眺めるだけになってしまう。だから写真もぱしゃぱしゃ撮ってしまうのだが。
長くなったので、丫髻山(碧霞元君廟会)については後編で。