9月22日 円明園
今日は中秋節。中国では学校がお休みの祭日。ということで昼間は円明園見学に行った。
- 入場料 10元(学生5元)※西洋楼遺址区まで入るには20元(学生10元)
円明園は清朝の離宮跡。1860年のアロー戦争(第二次アヘン戦争)の際に英仏軍から受けた破壊と略奪*1により荒廃し、一部で修復が進められているものの、ほとんどは廃虚のような状態で公開されている。
清の康煕帝の時から本格的な造営が開始され、以降5代150年を経て完成した。雍正帝・乾隆帝のときイエズス会宣教師カスティリオーネ(郎世寧)らも建築設計に参加し、バロック様式と中国様式が混淆した独特の壮麗な様式の庭園が造られた。
園内は緑が多く、中秋節ということもありたくさんの人でにぎわっていた。広大な庭園なのでぐるっと見て歩くだけでも2〜3時間かかる。
円明園といえば先頃話題になっていた十二生肖獣首銅像(未だ解決はしていないようであるが)。西洋楼の一角にあった池に設置されていた水力時計のパーツで、現在では世界中に離散、一部は行方不明となっている。その「十二支像公開!」というのぼりのある展示施設に入ってみると、もちろんだがレプリカが並んでいた。普通レプリカならレプリカと書いておかないと詐欺みたいだが、この国ではそんなことおかまいなしである。客もせっせと写真を撮っていた。
ぶっ壊された建築群はなかなか壮観。
展示施設もあり、充実しているとはいえないものの、一部の出土品も展示されていた。
以前、円明園については少し調べたことがあったので色々興味深く見学した。とくにカスティリオーネ設計の西洋楼はとてもよかった。
また余談だが「大地の子」の中で結婚前の陸一心と江月梅が西洋楼の廃虚前で待ち合わせをするシーンがあり、そのシーンにも思いを馳せつつ見た。
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*1:理由なき破壊行為ではなく、清軍による捕虜殺害に対する報復行動だった