01 北京〜敦煌(敦煌市内)

北京空港〜敦煌空港


朝5時出発。北京首都空港7時発の飛行機に乗るためである。しかしいきなりつまづいた。航路の関係で、出発が10時半に延期になった。この早起きはなんだったのか。。。空港の椅子で2時間寝る。
約2時間、敦煌空港に到着。本当に小さな空港で、飛行機のタラップを降りるとトコトコと建物まで歩かされる。のんびりしたところである。


空港を出ると、ほとんどがツアーのお迎えに来ているバスで、タクシーは1台しかいなかった。かわりに乗り合いのマイクロバスがおり、1人10元で市内のホテルまで行ってくれるとこのとこだったのでそれを利用した。空港から市内までは車で約25分。

ホテルは『歩き方』掲載の敦煌飛天賓館。バックパッカーの間で有名なドミトリーがあるホテルということだったが、今年の夏前に改装し新館ができたそうで、お値段も『歩き方』よりお高くなっていた。表示はツインで388元となっていたが、負けてもらって3日で700元にしてもらう。一泊233元。シングルも同様の値段である。本当はもっと安くできたかもしれない。一応、ドミトリーもまだあるそうである。

飛天賓館の敷地内にツアー会社の窓口があり、翌日の莫高窟へのツアー(1人70元)と西千仏洞・白馬塔へのツアー(車一台・200元)を申込んだ。あとで気付いたが、莫高窟へは路線バスで1人8元で行けるのだった。申込んでしまったので仕方ない。
町を散策しつつ、事前に敦煌旅游集団有限責任公司に代理購入を頼んでおいた夜行列車の切符を受取りに太陽大酒店に立ち寄った。柳園(敦煌)站〜ウルムチ站の列車、1043次(20:15柳園発、07:00ウルムチ着)。ほんとはT197次(22:11柳園発、07:25ウルムチ着)を買いたかったのだが、8日前に頼んだらすでに売り切れだった。
敦煌市内はとてもきれいに整備されており、聞いたところによるとオリンピックの時に一斉に整備したのだという。ゴミのポイ捨ては罰金をとられるそうだ。ただ、歴史や趣はいっさい感じられない。ぴかぴかのイルミネーションや飛天像、歩道のタイルなど一生懸命演出しようとしているのはわかるが、我々日本人が抱く「敦煌」への憧れや歴史ロマンは、この町中からは感じられない。それもそのはず、敦煌の町自体に歴史があるわけではないのだ。莫高窟や陽関などの遺跡を観光資源として成り立っている小さな町なのである。歴史ロマンは遺跡見学の際に堪能することにしよう。

 

敦煌市博物館

  • 見学無料
  • 写真撮影禁止
  • 開館8:30〜18:00


漢代、唐代のシルクロードに関する展示。玉門関出土の木簡や、敦煌機場晋墓出土品などを展示してある。

沙州市場




これもまた、観光用に作られたらしいお土産屋さん街と食堂街。その中にある砂鍋屋さんで夕食に敦煌拉面を食べていると、見るからに怪しげな中国人が日本語で話しかけてきた。名刺を渡されるとそこに「隋小礼」とある。敦煌で日本語を操る隋さん…?思い当たることがあった。旅行前に情報を検索していたとき、敦煌で隋さんに世話になったというブログ記事をいくつか見たのだった。隋さんは「旅人の家」という食堂と旅行会社をあわせてやっていて、そのお店は敦煌にきた日本人のたまり場になっており、情報ノートが置いてあるということだった。
そんなことを知らない友人H氏は、突然の怪しい中国人の登場に、かなり警戒していた。観光地で日本語で話しかけてくる人なんて、大概物売りやだまくらかそうとしてる人ばっかりだからだ。私だけひとり「あの隋さんですか〜」とすっかり納得し、名刺をもらってちょっと話した。残念ながら今は隋さんの食堂は閉鎖中で、知り合いのお店という小さな食堂に間借りしているらしい(飛天賓館の北隣の小さな食堂)。そして日中は町中を徘徊し、日本人をハントしているとか。
翌日以降の予定を隋さんに話して車チャーターの値段などを聞くと、飛天賓館敷地内のツアー会社の提示金額のよりずっと安かった。ちなみに陽関・玉門関・ヤルダン地質公園・漢代長城を一日かけて回るもので、飛天賓館の方は700元/1台、隋さんのは400元/1台だという。ただ、飛天賓館の方はマイクロバスで、隋さんの方は普通のタクシーだが、我々は3人なので隋さんツアーの方がずっとお得だ。
ツアーのことは保留にして、この日は町中をうろついて終了。


敦煌は観光街だからか、道を一本入るとピンク色のカーテンがかかった「按摩屋さん」がいくつも目に付いた。店内では出番前の小姐たちがいそいそとお化粧しているのが見える。