神様のカルテ

神様のカルテ (小学館文庫)

神様のカルテ (小学館文庫)

 一瞬で読み終わった。主人公、一止の口調が文語調で(それは過度に漱石を愛読したせいという設定なのだが)、最近まとめて読んだ森見登美彦の文調となにかしら通うところがあって、読みやすいじゃないか!などと思っているうちに、あっというまに引き込まれた。
 映画の広告を先に見ていたので、脳内再生でハルが完全に宮崎あおい。映画では、一止の口調はあんまり再現されないようだけど(トレーラーを見る限り)。
 作者の夏川草介さんは、長野県で働く現役のお医者さんだとか。ものすごくリアルな病院や病気の描写で、色んなことを思いだして泣けた。また学士殿のくだりも泣けた。