今週のお題「花火」中国の花火

お題であるところの、夏祭りの花火からはちょっと趣旨がずれるが、私が一番最近見た花火は、2月の中国天津での、春節の花火である。

日本の花火とは性格が違って、音と数が重要らしい。春節旧正月)の大晦日、夜11時を過ぎると、そこかしこで花火が上がり始める。花火大会ではない。企業や団体、そして個人で、来年の幸せと発財(もうかりますように)を祈願して、打ち上げるのだ。見た目ももちろん楽しんでいるだろうが、それ以上に、たくさん、景気よく打ち上げることが目的のようだ。町中のそこここで勝手に花火が上がってる様なんて、日本では見ることができない。

天津駅前の川は完全に凍っていて、その上にも花火や爆竹をセッティングし、上げている人たちがいた。バン1台分の、花火と爆竹である。花火の箱を置き、その間に何メートルも連なる爆竹を置く。11時45分を過ぎたあたりから、そこら中から花火の爆音が絶え間なく鳴り続け、0時ちょうどに、最高潮に達する。

日本の花火より高さが低く、まさに頭上で開花する。花火のカスがバラバラと頭の上に降ってくる。爆音で、隣にいる友人の声も聞こえない。

日本の花火のような風情ではないが、これも花火の楽しみ方のひとつ。豪快かつ盛大な中国の花火も、なかなかよい。