ベジャールバレエ『バレエ・フォー・ライフ』


もはや先週の話ですが、見てきました、ベジャールバレエの『バレエ・フォー・ライフ』。


いわずと知れた名作ですが、ちょっと説明すると。音楽はQueenモーツァルト
ベジャールバレエ団のジョルジュ・ドンと、フレディ・マーキュリーに捧げられたオマージュ的作品。2人はほぼ同じ時に、同い年で、ともにAIDSで亡くなっているのです。


幕開きはIt's a beautiful day、そしてラストのShow must go onまで、115分休憩なしのノンストップ。熱いです。


ラスト間近、I want to break freeが流れて、ドンの在りし日の映像が大きなスクリーンに投影される箇所があります。私はドンを生で見たことはないのですが。同じシーンを何度も見せたり、必ずしも美しいシーンだけではなかったりするその映像の編集は、おそらく、ベジャールの目を通して見たドンの姿なのでしょう。


ドンと、ドンを見ているベジャール、両方を思って、なぜだか感極まって涙が出てきました。あの世で、ベジャールとドンは再会して、2人にしか創れないダンスを、作り続けてゆくのかな…などと思いを巡らせつつ。




「ミリオネア・ワルツ」では、那須野佳右くんがソロを。今回の公演ではミリオネア以外をやるという話で、どうやら他の公演日には違うものを踊られたらしいですが…私が見に行った日はこれでした。相変わらず…というか、ますます磨きがかかったジャンプ力。




もはや古臭さしか感じさせないヴェルサーチの衣装など、突っ込みところもありますが。これはもう、ある種定型化した「ベジャールバレエ」で、広い意味でもう古典ですよね。