デボラ・コルカー・カンパニー『ルート』


今日は神奈川県民ホール
デボラ・コルカー・カンパニーの「ルート」を見に行ってきました。

ジャンルは…コンテンポラリー・ダンスなのかな?
ブラジル人コリオグラファー、デボラ・コルカーの初来日公演です。


「ルート」は大きく第1部、第2部に分かれています。

第1部は、クラシックに寄り添うようなダンス。
女性ダンサーの衣装も、チュチュを意識したようなスカート。
陽気で明るい音楽の中、ダンサーたちの身体能力を尽した、アクロバティックとも言えるダンス。
バレエのステップの中に紛れ込んで、日常の動作の一部が繰り返される。
そして何より、息もつかせぬステップの連続。
跳ぶ、回る、転がる。
本当に息つく暇もなく、第1部終了。
たった30分で、20分の休憩が入る。
確かに、たった20人足らずのダンサーで跳びっぱなしでは、30分でも限界だろう。

第2部はうって変わって、青白い照明の中、ゆったりとしたテンポに無重力なダンス。
そして舞台中央には、大きな観覧車のような鉄骨。
これが回り始めて、ダンサーが跳び乗り、シルク・ド・ソレイユ的な?アクロバットが展開される。
しかしダンス自体は至って静かに、無重力な中におこなわれる。
ゆっくりとしたダンスは、実はとっても技術がいるわけです。
しかも例えば、軸足ドゥミ・ポアントで立ったまま、前のアチチュードから後ろのデベロッペに移行、みたいなことを飄々とやってのける。
それも、難しいことをやってます、って感じを全く出さずに何気無く。

このカンパニーは女性も男性も、ものすごく身体能力が高い。
振付の流れを断ち切らず、悠々とやっているけれど、実は大変な技が随所に入っている。


このカンパニーに限ったことではないけども、コンテンポラリーでは2人の踊り手のバランスを併せて使うことがよくおこなわれますよね。
ここでもそれを上手く多用していて、それによって見せ方の幅を広げている。
クラシックは基本的に、バランスは1人ずつ、しかもオンの状態しか使わない(私の認識では…)けれど、オフを含めた2人のバランスで踊ることは、ものすごく動きを多様化するんだ、ということを改めて認識しました。


つまるところ、このカンパニー、かなり好きです。
身体の隅々までを振り回している感じが。

かなり気に入ったので、DVDまでお買い上げ…。



今、ダンス見たい熱が急上昇中なので、来週はラララ・ヒューマンステップス、見に行っってしまおうかと思案中。。。