2008中国旅行3 シ博市臨シ区

さて歴史博物館を出て、タクシーを捕まえようとしたところ、車通りが微妙なため、なかなかタクシーが通らない。そこで歴史博物館の人にタクシーを呼んでくれ、と頼んでみるも、「そこの通りで待ってたらタクシー通るから!」と言われすごすご退却。そこから15分ほど粘り、ようやくタクシーget。その運ちゃんとこの後、ホテルに帰るまでの長いお付き合いになるとは・・・


12:15 10分ほど走り、東周の殉馬坑へ。
学生10元。写真撮影で+5元。駐車料金5元。

「コ」の字形に、馬を2列で並べて埋めている。全部で600頭だって!そのうち、100頭分ほどだけ、発掘されて展示されている。ここではおねえちゃんが解説してくれた。展示は1室のみ。10分もかからない。見学中もおねえちゃんがついて来て、解説してくれる。


待ってもらっていたタクシーと、再び出発。
運ちゃんと話が弾む(あくまでも私の中国語力の及ぶ限りにおいて)。お兄ちゃんは28歳らしい。未舗装の道で、しかもかなり深い水たまりをバシャバシャ通りながら、「日本にはこんな道、ないよね?」と聞かれた。


さらに15分ほど走り、次なる目的地、中国古車博物館へ。


こちらは立派な展示。30元。学生料金はなし。撮影可。
中国の車の歴史を、夏殷の時代から近代まで辿る展示構成。展示室が全部で6つほどあるのだが、見学者が移動するたびに、監視員のおねえちゃんが電気を点けたり、監視したりしについて来る。見学者がいない時は展示室の電源を落とす、画期的な省エネシステムである。


この博物館は、高速道路建設時に偶然発見された春秋時代の車馬坑(馬車と馬を埋めた穴)を中心とした博物館なのだが、この車馬坑の展示室が・・・怖い。中国の高速道路は、必ずしも高架ではない。地上から2〜3mほどの高さに土盛りしたものが多い。つまり、この車馬坑が検出された高さから・・・高速道路の面までの高さの差って・・・そんなにないはず・・・!!
展示室は天井が低く(とはいっても2mはありますが)、そして何といっても、車が通過する音、ていうかもはや「感触」がとっっっっても近くに感じられます。怖っ。
「・・・・・・・スァーっ・・・・・・・スァーっ・・・スァーっ・・・」
頭上のすぐ近くを、車が通過。怖いよー。。。


ボリューム満点で、意外に見るのに時間がかかりました。
この時点で13:30くらいだったが、もう極度の緊張と疲労に倒れそうだったので、
「張店区に帰るから、張店区行きのバス停まで行きたい」
と伝えたつもりだったが、どうやら運ちゃんは「張店区まで(20kmくらい)タクシーで行く」と理解したらしい。それもこれも、私のへっぽこ中国語のせいだが。


しかしここで運ちゃんが「ぜひ石刻館に寄った方がいい」と言い張り始めた。石刻館という施設があるのは知っていたが、もう疲れたしいいや、と思っていたのだが、運ちゃんに押されて立ち寄ることになった。





しかも、休館日(時間?)ぽさ満々なのに、運ちゃんてば知り合いなのか、交渉してわざわざ開けてもらってるし。こりゃ一応見ないといかんと、ぐるりと一回り。碑文や石獣、仏像などが並んでいるが、ついつい目を奪われたのは庭の中心にたっている、黄色いおべべを着た石像。でかっ。しかもこれ、最近作りましたよね?庭らしきスペースは草ぼうぼう、洗濯物を干したりとアットホームな雰囲気。庭の片隅にも石像が置いてあるも、草に埋もれる姿がなんともキュートで、胸がきゅんとなりました。


さてもういい加減帰りたいのだが、伝わらない会話。悶々としていると、運ちゃんの携帯が鳴り、誰かと通話中。どうやら「これから客を張店区まで乗せてくことになっちゃってさ、遅れるかも。どうする?」という話だったようだ。


その後、運ちゃんが私になにやら説明し始める。聞き取れたのは「友達」「待ってる」「これからこの車に乗る」。ちょっと不安になる。タクシーにおけるトラブルの例として、運転手の友達という人物が同乗してきて結局ぼったくられる・・・というのを聞いたことがあるからだ。
そんな表情の曇った私を見てか、運ちゃんは「大丈夫、俺はいい人だ」(没問題、我是好人!)とのたまう。ますます不安になる・・・が、道端で乗り込んできたのは、きれいなおねえちゃん。どうも、運ちゃんの彼女のようだ。


すべて終わってタクシーを降りた後で理解したのだが、どうも運ちゃんにはデートの約束があったのに、あまりにも中国語ができない日本人が不憫で、これは俺がなんとかせねば!と思ったのか、デートの約束を多少融通してまで、心配して最後まで面倒をみてくれたらしい。最終的には彼女も一緒に、私のホテルまで送ってくれた。その道すがら、「帰りはここに寄ってく?」みたいなデートの予定を立てながら。


張店区までの道は4車線もある広い幹線道路なのだが、ここでまた運ちゃんは「こんな道路、日本にはないよね?」と聞いてきたので、日本は狭いからね、と答えておいた。無事ホテルに到着、最初の博物館から回しっぱなしのメーターは170元を示していたが、運ちゃんは少し負けてくれた。おそらく、彼女を拾いに迂回したりした分だろう。ありがとう運ちゃん。いや、最初っから半日チャーターとかにすればよかったんだけど・・・。


疲れ果てた今日、午後4時くらいに晩御飯。「美国(アメリカ)牛肉麺大王」というチェーン店にて。アメリカに、こんな麺があるわけ・・・・ないんだけど、一体なぜ「アメリカ」と銘打っているのか???