2008中国旅行6 済南にて列車の切符購入

前回までのお話はこちら


さて旅開始3日目にして、最大のイベント(試練)到来。


それは「列車の切符を買う」こと。この旅中、最長の移動となる山東省済南→河南省鄭州(約700km)。これはさすがに長距離バスだと辛いので、列車を利用する。


もちろん、旅行会社にとってもらうのが確実で、楽な方法である。しかし!!あえて!!!!ここは、自分で切符を買ってみよう、とわざわざ設定したイベント。


さて、何が大変なのかというと。


まず、中国の列車事情を軽く。
座席の種類は、以下のように分かれている(まあ漢字の意味そのまんま)
 軟臥:上・下2段に分かれたコンパートメント式の寝台。
 硬臥:上・中・下3段に分かれた寝台。仕切り無し。
 軟座:クッションの効いた座席。短距離列車のみ。
 硬座:けっこう硬い座席


お値段の目安として、青島→鄭州(1044km)空調付き普通快速の場合、
 軟臥下段:362元(約5430円)
 軟臥上段:345元(約5175円)
 硬臥下段:232元(約3480円)
 硬臥中段:225元(約3375円)
 硬臥上段:217元(約3255円)
 軟座  :197元(約2955円)
 硬座  :120元(約1800円)
さらに「無座」という、座席なしチケットもある(夜行なのに!!)もちろん、席が空いてたら座っていい。多分お値段は、5〜60元くらい。


で。できることなら、硬臥をとりたい。しかし、お値段もリーズナブルで快適なんで、人気があって、あっという間に売り切れてしまう席である。ほんと、発売してすぐに。列車の切符は乗車日の10〜5日前から、駅の窓口で販売される。始発駅や大きな駅の方が開始日が早い。


さ、その駅の窓口の光景が、これ。

嗚呼・・・。こんな稚拙な写真では、あの凄まじさの100分の1もお伝えできない・・・!!!(悔)


実際にはこんな窓口が、20くらい並んでいる。で、窓口には、それぞれ区分が書いてある。「軍人専用」「学生専用」「老人専用」「急ぐ人専用」でも、並んでいる人たちは、まるっと無視。。。表示はなんの役割も果たしておらず、所構わず、並んでいる。列の間をダフ屋がうろつき、窓口では客が騒ぎ、いなくなったと思ったら20分も戻ってこない窓口の販売員。


・・・・・・カオス・・・・・・。


そそそそれでも、数年前に比べたら、格段に快適になったそうで。だって、並んでれば買えるかもしれないわけだから。一昔前は、これで、「並ぶ」という秩序が存在しなかったそうで。手に代金を握って、人混みをかき分け、窓口に手をつっこみ、行き先を叫ぶことができなければ、切符は手に入れることができなかったそうで・・・。あなかま!!


そして並びました。
待ちました。
1時間が経ちました。
ようやく私の番!!


欲しい切符を第1〜第3希望まで書いた紙を見せつつ、おばちゃんに「明日の夜!鄭州まで!!」と告げるも、私が書いた希望はことごとく「没有」。途方に暮れる私を横目に、もう次の客の相手を始める。しかし窓口脇に張り付いていた私に窓口のおばちゃんが、「10時発の硬座ならあるけど?」というので、夜10時と思いこんでじゃあそれをくれ!!と購入。


・・・・・て、買った切符をよく見たら朝の10時発。私が聞き取れなかっただけです。ごめんなさい。


もう払い戻しとか、ダフ屋に処分とか、そんな高等テクは不可能なので諦めて、もう一度列に並び直した。本当は飛行機もないわけじゃいんだが、飛行場が遠いのと、到着時間が深夜なのと、云々により列車をやめたわけで。いやでもしかし・・・と葛藤しつつ更に1時間。


もういい!!硬臥とか贅沢なこと言わないから。
ただ。
ただ、私を鄭州に連れてって!!!!
という思いの再チャレンジ。


そしてついに!
明日夜発の、鄭州行き切符を手にしました(写真2)


いいの。
硬座だけど。






そして晩ご飯はこの日もカップ麺。

硬座車両に待ち受けるさらなるカオスも知らず、就寝。