2008中国旅行8 済南〜鄭州 夜行列車

前回までのお話はこちら

済南にて夕食

さて夜行列車に乗る前に、晩飯を食べなくては。列車は22時前の発車。荷物を預けてあるホテルの近くで、この旅初めてのちゃんとした外食。頼んだのは、茄子の何かと、ジャガイモの何かと、青島ビール。(メニューを見ても分からないので、材料名で検討を付けて適当に注文)

茄子うまい。とりあえず、茄子料理は鉄板です。茄子とビールに舌鼓を打っていると、ジャガイモの何かが出てきた。こ、これは。。。肉あんかけの下は。。。底径15cm、高さ5cmはあろうかという巨大なマッシュポテトの塊!!これは本来、何人前なのだろう。当然ほんの少ししか食べれないわけですが、最初から食べきれることは想定していないので、しかたありません。ごめんなさい。中華は一人で食べるには不向き。テーブルの奥に写っているのは、殺菌・洗浄済食器セット。ビニールにくるまれております。有料です。


中国で一人飯はちょっと浮きます。ファストフード的な麺とかは、そんなことないけど。しかも女。しかもビール。ちょっと視線が痛い。。。


そんなことも気にならないくらい、ビールとおなかいっぱいでいい気持ちになって、預けていた荷物を引き取りに行く。その受付で、これからどこに行くんかと聞かれたので、駅から夜行に乗るんやと答えると、ホテルのロビーでだらだらしていたおっちゃんが、タクシーの運ちゃんらしく、乗ってけよ!ということになった。


駅に着くと、20元でいいよ!と愛想よく言われた。ここの相場、15元くらいだよね?軽くボッてるよね?まあいいよもういいよ。今の私には、こんなことくらい些末なこと。来たりくる列車体験の前ですから、5元くらいいいよ持ってけ。


済南駅

というわけで、いよいよ駅に到着。駅構内に入るのに、荷物のX線検査があります。引っかかってる人なんていない、かなりテケトーな検査だけど。


ここからは、写真も何もありません。


ひたすら防犯。


ひたすら警戒。


そして待合室へ。乗る列車ごとに、待合室が4つくらいに分かれている。そこで、待つ。さらに室内で、5列くらいに分かれて、椅子が並んでいる。一部屋が、体育館の半分くらいの広さかな。みんな、1時間以上前には来て待っている。急遽列や時間が変更になることもあるから。

済南〜鄭州 列車の旅

そしていよいよ乗り込む。始発駅ではないので、既に客が乗っている。既に100%近い乗車率。私の席には、出稼ぎのおっちゃんが座っていた。切符を見せつけてやると、周りもおっちゃん残念だったなー、みたいな感じで、すぐにどいてくれたので助かった。スーツケースは、隣の17、18歳とおぼしき若者が網棚の上に持ち上げてくれた。推定20kgオーバーのスーツケースを。日本起つ時15kgで、それから本が10冊ばかし増えたので。。。ありがとさんです。さすがに持ち上げようとしたとき、「ちょっおまっ」って顔をされたけど。


2席ずつ向かい合った4つごとのボックス席。もちろんリクライニングなんてない。ベンチみたいな感じ。これが硬座です。済南を発車するとき、乗車率は120%くらい。通路にも人がたくさん。ところどころ、2人席に3人、4人腰掛ける姿が見られる。幸いにも窓際で、ボックス席の面子も、若い人ばかりだったので一安心。通路には人が溢れている。列車の連結部にも。洗面所にも腰掛けている人がいる。それなのに、車内販売のカートが通るんだな。それも結構頻繁に。そのたびに、みんなどやどや〜っと立ち上がる。奥の座席だろうと、カップ麺のお湯を入れに移動する。


とにもかくにも、そんな車内の状況観察で夜も更けた。窓際に小さなテーブルが付いており、4人で一つなわけだが、そこに突っ伏して寝るくらいしか手段がない。貴重品の入った肩掛けバッグはお腹の上。その上にリュックを抱えて、うとうと。。。たぶん合計で、4時間くらいは寝たと思うけど。。。時折隣の若者に、何時?と聞かれるので腕時計を見せる。長い道中、他人同士だけど、みんな隣近所とちろちろ会話を交わす。
私も故郷はどこ?とか聞かれたけど、何言ってるのかよくわからんという顔をしといた。でもその時点では、外国人だとは思われなかった模様。広い中国、普通話(標準語)が通じない民族もおりますゆえ。目的地に着く直前、え、外国人なの!?と驚愕されました。


降りる時にもスーツケースを下ろしてくれた若者よ、ありがとう。


鄭州

朝10時、河南省鄭州に到着。ここは河南省省都です。実に・・・12時間の列車の旅。


恐ろしいのは。


その間、一度もトイレに行かなかったこと・・・発車待ち時間も含めると、13時間?行きたくならなかった理由は、極度の緊張としか考えられない。だって、列車内でトイレに立つということは〜。荷物から目を離すことになるわけで!!何度か行こうかとは思ったが、結局一度も席を立たず。我慢してたわけじゃないです。行きたくならなかったんですよ!・・・恐ろしい。もし行こうと席を立ったとして、人をかき分け、連結部のトイレにたどり着き、もはやトイレ内にまでいる乗客をおしのけ、用を済ませ、洗面所にいる乗客を押しのけ、手を洗い、また人をかき分けて席に戻らなくてはいかんのですよ。壮絶な所行であります。想像するだけで。