06 敦煌4日目 陽関・玉門関・漢代長城・ヤルダン地質公園・柳園駅

 この日は盛りだくさんの行程かつ、夜行列車の乗車というお尻の決まったタイトなスケジュールなため、朝7時に出発。ホテルをチェックアウトし、荷物をフロントに預け、そこらへんで朝食の包子を買って、タクシーに乗り込む。


最初に陽関へ。敦煌市内から約1時間。

陽関


08:00 「陽関博物館」なる私設の博物館が最近できたそうで、おかげで以前は安かった入場料が50元に。さらに、博物館から陽関そのものがある場所まで、電気自動車での送迎10元。ホントなら乗りたくないところだが、朝の冷え込みでもう動けないくらい寒かったので、利用した。

 大きな張騫サマが出迎えてくれる。ここ敦煌は陽関から大宛国を目指した雄姿が、朝日を浴びてまぶしいです。まあ、張騫サマは結局、ものすごく苦労したあげく戻ってきたらすでに武帝は死んでるわ、その後戦争で敗けて位を下げられるわで、苦労の報われなかったかわいそうな方(涙)

 王維の像もあった。唐代の詩人王維が「元二の安西に使いするを送る」という詩を遺しており、「君に勧む更に尽くせ一杯の酒 西のかた陽関を出づれば故人なからん」と、陽関が出てくる詩として有名である。でも王維自身は敦煌に来た事なかったそうな。それなのにこんなところに像を建てられて、砂漠の風に吹きっさらされて、ご苦労様であります。王維像の後ろに見えるのが現存する陽関の一部。



 現存しているのは烽火台の一部で、故に高台にある。そこからの眺めはなかなか。相当遠くまで見渡せる。ちょうどこのとき(8時半)、日出。


遺跡自体はこの部分だけ。

ヤルダン(雅丹)地質公園

入場料:一般50元/学生45元/車1台20元

11:45 陽関からひた走ること2時間で、ヤルダン地質公園到着。途中、玉門関景区に入るところで1人40元かかる。そこでついでにトイレに寄る。トイレ利用1人1元。延々と続く荒野、砂礫砂漠。


 ヤルダンは中央アジアに見られる地形の名前で、内陸盆地底に堆積した粘土層が風食によって形成された小丘のこと。この地質公園はチャン・イーモウ監督の映画「HERO 英雄」のロケ地に使われたことで有名。

公園内専用のマイクロバスに乗せられ、様々なものに見立てて名前の付けられた景観ポイントを回る。ポイントに着く度バスを降り、20分程度の鑑賞時間がある。友人L、H氏は楽しそうに降りて写真を撮っていたが、私はさほどの興味をそそられず、おざなりに写真を撮ってバスにすぐ戻り、寝ていた。この時の私のやる気のない行動は、今後友人Lにずっと言われ続けることとなる。「歴史的遺跡ではあんなにテンション高いのに、自然系だと急にモチベーションがゼロになる。びっくりした。」と…。

それにしても中国人は、なんでこんなセンスなんだろ。

 この施設の隣には、風力と太陽光発電施設が併設。電線引いてこないで、ここで発電してまかなってるんでしょか。


13:00 ヤルダン出発。ヤルダンに一応レストランはあったが、この日は最初から昼食場所がないことを覚悟していたので、用意していたお菓子やらをご飯がわりに車内で食べた。

漢代長城

入場料は特になし。玉門関景区の40元に含まれているらしい。

14:00 漢代長城到着。

 素晴らしく晴れ渡った空。

 こちらは烽火台。

 そしてこちらはなんと、烽火に使った燃料の草!化石化とまではいかないだろうが、乾燥しきってそのまま残っている。

玉門関


14:30 玉門関到着。


15:00 帰路。
16:30 ホテル到着。
17:00 預けていた荷物を回収し、頼んでいた駅までのタクシーに乗り込む。途中ガソリンスタンドで並ぶこと30分。焦ってもしょうがないのだが、やきもきする。客乗せる前に入れとけよ!!!

柳園駅

19:15 柳園駅到着。なんとか時間通りに着いたので、まあよしとせざるを得ない。駅前の食堂で面をさっと食べ、駅へ。

19:45 発車30分前だったが、すでに改札が始まっておりすぐにホームに向かう。今回の列車は1043次(20:15柳園発、07:00ウルムチ着)、席種は硬臥(二等寝台)、下段で122元である。



20:15 発車。硬臥は3段の寝台。日本と違ってカーテンなどはないが、それなりに快適。

22:30 消灯。夜中2時ころにトルファンで大量に人が乗り降りし、かなり騒がしく眠れない。
そしていよいよ、新疆ウイグル自治区ウルムチへ。